【書評・感想】『偽善者 50歳の節目に、50人が語る“本当の”前澤友作』

ビジネス本

皆さんは「前澤友作」という名前を聞いて、真っ先にどんなイメージを思い浮かべますか?

「ZOZOを立ち上げて大成功した超有名実業家」 「SNSで100万円を配っている、ちょっと派手で怪しい人」 「宇宙旅行に行ったり、高級車を乗り回したりしているセレブ」

世間における彼のイメージは、良くも悪くも「規格外」であり、どこか浮世離れした存在として映ることが多いのではないでしょうか。
私自身、本書を手にするまでは「お金持ちの派手な有名人」という、メディアが作り上げた一面的な印象しか持っていませんでした。

しかし、今回ご紹介する『偽善者 50歳の節目に、50人が語る“本当の”前澤友作』を読み終えた今、その印象は180度ガラリと変わりました。

結論から言うと、この本は「前澤友作という人間の『光と影』、そして狂気的なまでの魅力を、50人分の顕微鏡でのぞき見るような超一級のノンフィクション」です。

今回は、本書を読んで私が感じた驚きや、前澤氏の本当の凄み、そして思わずクスッと笑ってしまった人間臭いエピソードについて、感想を交えながらじっくりと熱量高めにレビューしていきます!

『偽善者』ってどんな本?【概要紹介】

まずは本書のユニークなコンセプトについて軽く触れておきます。

この本の主役は前澤友作氏ですが、前澤氏本人が書いた自伝ではありません。
50歳という人生の大きな節目を迎えた彼を、「彼をよく知る50人の関係者」がそれぞれの視点から生々しく語り尽くすという、非常に尖った構成になっています。

ビジネスの戦友、芸能関係者、昔からの友人、さらには彼のプライベートを深く知る人物まで、登場する証言者のバリエーションは実に多彩。

驚くべきは、その語られる内容にほとんど「NG」がなさそうな点です。
普通、この手の著名人の記念本といえば、提灯記事(褒めちぎるだけの文章)になりがちですが、本書は違います。
タイトルの『偽善者』が示す通り、彼の「凄さ」だけでなく、周囲を振り回す「悪癖」や「奇行」、そして「だらしなさ」までもが包み隠さず暴露されているのです。

衝撃の連続!私が本書を読んで変化した「前澤友作」への印象

私が本書を読み進める中で、最も揺さぶられたのは「イメージのギャップ」でした。

「お金配りの怪しい人」から「本物の怪物」へ

冒頭でも書いた通り、私は前澤氏に対して「ZOZOで一発当てて、今はお金配りで承認欲求を満たしている怪しい人」という、かなり偏った偏見を持っていました(ファンの方、ごめんなさい!)。

しかし、50人の証言を読み進めていくうちに、そんな浅薄なイメージは完全に吹き飛びました。
彼は、ただ運が良かっただけの男では断じてありません。
日本のビジネス史、カルチャー史に明確な爪痕を残した「本物の怪物」であり、圧倒的な実力者なのだと思い知らされました。

普通じゃないからこそ、普通じゃない成果が出る

本書を読んでいると、前澤氏の「奇行」や「わがままっぷり」のエピソードがこれでもかと出てきます。
「夜中に突然思いつきで連絡してきて、周囲を巻き込む」 「自分の直感とこだわりが通るまで、絶対に妥協しない」

常識的な社会人から見れば、「なんて自己中心的な人なんだ」と顔をしかめたくなるようなエピソードのオンパレードです。
しかし、読み進めるうちにハッと気づかされます。

「普通じゃないからこそ、誰も成し遂げられないような凄いことができるんだ」と。

世の中を変えるようなイノベーションや、時価総額数千億円の企業を作り上げる人間が、聖人君子であるはずがありません。
彼の持つある種の「狂気」や「わがまま」こそが、莫大なエネルギーの源泉であり、推進力になっていることが痛いほど伝わってきます。

なぜ、そんな「わがまま」な男に人はついていくのか?3つの理由

本書の最大の読みどころは、「これだけ周囲を振り回すわがままな男なのに、なぜ一流の人たちが彼を愛し、彼についていくのか?」という謎が解き明かされていく点にあります。

50人の証言から浮かび上がってきた、前澤氏が持つ「尊敬せざるを得ない魅力」を3つのポイントに絞って考察してみます。

徹底的に「人を大事にする」という泥臭い姿勢

前澤氏は、信じられないほどのわがままで周囲を困惑させますが、それと同時に「誰よりも人を大切にする男」でもあることが、多くの証言から分かります。

関わった人間への感謝を忘れない。相手が誰であれ、懐に飛び込んでいく人間味がある。
ビジネスライクな損得勘定だけでなく、感情の深い部分で人と繋がろうとする泥臭さがあるからこそ、振り回された人たちも「まぁ、前澤さんだから仕方ないか」「彼のためなら一肌脱ごう」と思わされてしまうのです。
この「強烈な愛嬌」と「人間たらし」な一面は、リーダーとして最大の武器だと感じました。

リスクを恐れず、常に「チャレンジ」し続ける姿勢

彼は、一度手に入れた成功に安住することが絶対にありません。
ZOZOの社長を退任した時も、多くの資産を手に入れて「あがり」の人生を送ることもできたはずです。
しかし、彼はそこからさらにSNSでの新しい試み(お金配り事業など)を始め、民間人初の宇宙旅行へと飛び立ちました。

常に誰もやったことがない領域へ、自らリスクを背負って突っ込んでいく。
その「永遠のチャレンジャー」としての背中は、周囲の挑戦心旺盛な人たちを激しく刺激します。
「この人と一緒にいれば、見たこともない景色が見られるかもしれない」と思わせるワクワク感が、彼には常にあるのです。

狂気すら感じる「細部へのこだわり」

もう一つ、ビジネスパーソンとして非常にシビれたのが、彼の「ディテール(細部)へのこだわり」です。 サービスのUI/UX、デザイン、言葉選び、あるいはアートや建築に対する目利きなど、前澤氏のこだわりは変執的とも言えるレベルです。

「神は細部に宿る」と言いますが、彼はまさにそれを体現しているクリエイター気質の経営者。なんとなくの雰囲気で指示を出すのではなく、誰よりも細部にこだわり、本質を見抜こうとする。
その圧倒的なプロフェッショナルとしての姿勢があるからこそ、周囲は彼を認め、尊敬せざるを得ないのです。

包み隠さず語られる「女性関係のだらしなさ」

そして、本書をエンターテインメントとして最高に面白くしているスパイスが、「女性関係にだらしない」というエピソードが、多くの証言者からこれでもかと語られている点です(笑)。

普通、ここまでの大物実業家の本であれば、プライベートのマイナス面やスキャンダラスな部分はオブラートに包むか、そもそもカットされるのが常識です。しかし、本書はそこをガッツリと盛り込んでいます。

「本当に懲りない人だな」 「また同じようなことで揉めてる…」

といった、周囲の呆れ顔が目に浮かぶようなエピソードが満載で、読んでいて思わず笑ってしまいました。
でも、不思議と嫌悪感は湧かないんですよね。
むしろ、ビジネスで見せる「天才的な一面」と、私生活で見せる「ダメ男な一面」のギャップが凄すぎて、一気に親近感が湧いてきます。

完璧な人間なんていない。
むしろ、これだけ大きな光を放つ人だからこそ、その影(欠点)も同じくらい濃く、人間味に溢れている。そんな前澤友作という男の「生身の輪郭」が、女性関係のぶっちゃけ話によって、より立体的に見えてくるのが本当に秀逸です。

まとめ:これからの前澤友作から、ますます目が離せない!

『偽善者 50歳の節目に、50人が語る“本当の”前澤友作』を読み終えて、私の心に残ったのは、彼に対する深い敬意と、「これからこの人は一体何をしでかすんだろう?」という純粋なワクワク感でした。

世間がどれだけ彼を「偽善者」と呼ぼうが、彼が成し遂げてきた事実と、周囲の人々を惹きつけて離さない人間力は本物です。
むしろ、偽善と言われようが何だろうが、自分の信念と圧倒的なこだわりを持って行動し続ける姿は、最高にクールで、最高に人間臭い生き方だと思わされました。

50歳という節目を迎え、人生の後半戦に突入した前澤友作氏。
彼はきっと、これからも私たちの想像を遥かに超える「奇行」と、誰も見たことがない「偉業」を同時に成し遂げていくはずです。
彼の次なる一手、次なる行動から、ますます目が離せなくなりました。

  • 前澤友作という人物の「本当の姿」を知りたい方
  • 一流のリーダーが持つ「人を惹きつける条件」を学びたい方
  • 単純に、規格外の男のハチャメチャなエピソードでスカッとしたい方

どんな視点から読んでも、絶対に満足できる大満足の一冊です。
ぜひ書店で見かけたら、手にとってみてください。自信を持っておすすめします!

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